profile
selected entry
categories
links
archives
recent comment
others
<< 重森三玲とイサムノグチの共鳴【男の茶道】/沼尻宗真 | main | 【風露新香穏逸花】利休大居士・男の茶道/沼尻宗真 >>

禅語より、人【夢窓疎石の大悟】男の茶道/沼尻宗真



床前に正座して



一生懸命達筆な
軸を読む努力をしても、
まったく読めない?


暗いから見えないのか?

いや


いや違う、まったく読めない💧



古文書の読み方も
もちろん稽古してきましたが…



どんな字でも解読し、指導頂いた
横田先生は本当に素晴らしい方でした。

・オススメの一冊





色んな禅語の掛け軸の中には、
崩し字にもなっていない
独自の達筆ってのも
凄く多いのも現実です。

しかし、あのクセのある字の方が
クセになったりして
本当に不思議なもんです。


だから〜

読める字を拾い上げ、
自分の頭の中の 禅語録から
引用したらいいんだよ。

と色んな先生に言われても、

やはり頭の中に入っている
数が少な過ぎます。

やはり、禅語 は数多く学びたいものです。


言い訳として、

何で私は積極的に
覚えたいと思わないのか?

ん〜考えました。

答えは、その人に
リアリティーがないからです。



どんなに偉いお坊様でも

同じ人間なんだから、

やっぱりただの禅語より、


お坊様の生き様とか

こんなん伝えた、

こんなん作った

こんなで大悟されたとかに、

やはり男は関心がいきますな


そこを知ると、
そのお坊様の人柄や
美意識に触れたようで
やっとリアリティーが生まれます。

その人物を知る努力をして
リアリティーを持ってから
禅語を学ぶという方法は
いかがでしょう?



【夢窓国師の大悟の瞬間】

それから、夢窓は臼庭(うすば)/
現:茨城県北茨城市 というところへ移ります。

その六月、暑い時だったので外へ出ます。

もう仏教学の勉強をしても駄目だというので、自分が尊敬する『大慧書(だいえしょ)』
『圜悟心要(えんごしんよう)』
『林間録(りんかんろく)』という書を読むのみで─これらの書も後には捨ててしまいますが─、あとは坐禅をしていて、そういう現境が出た。

疲れたので部屋へ上がって
壁にもたれようと思ったら壁がなく、
ドサ─ンと後ろへひっくり返った。

その瞬間にはっきり分かったと言うのです。
その時に「投機(とうき)の偈(げ)」という
漢詩を夢窓疎石は作っています。
 

投機偈(げ)
投機(とうき)の偈(げ)
 
多年掘地覓青天  
多年、地を掘って青天を覓(もと)む

添得重重礙膺物  
添え得たり重々礙膺(げよう)の物

一夜暗中飃碌甎  
一夜、暗中に碌甎(ろくせん)を飃(あ)げ 

等侶盧婬空骨
等(なおざり)に撃砕(ぎゃくさい)す
虚空(こくう)の骨
 


「投機(とうき)の偈(げ)」の「投」は投げる、
そこへ投ずるということ。

「機」というのは心の働きのことです。

「偈」(げ)というのは禅で偈頌(げじゅ)と言って、七言の絶句のことです。

「天(てん)」と「甎(せん)」というように韻(いん)を合わせているわけです。

多年、地を掘って青天を覓(もと)む

長い間大地を掘って青天を求めるように、
方向違いのことをしてきた。

あれを学びこれを学んで、
なんとか生死脱得(しょうじだっとく)の悟りを開こうとしてきた。


添え得たり重々礙膺(げよう)の物
─悟りに邪魔になるものばかり
積み重なってしまった。


一夜、暗中に碌甎(ろくせん)を飃(あ)げ
─かわらけもみな上に吹き上げてしまった。

等(なおざり)に撃砕(ぎゃくさい)す虚空(こくう)の骨─虚空にも骨がある。

その骨もぶっつぶしてしまって、
まったく無一物の世界に入ってしまった。


時に夢窓疎石、三十一歳。
十二年間 様々な所へ行って修行し
大悟した瞬間です。




稽古場や、お寺さんに
悟りが落ちてんのとは違いますわ。

稽古場でもいい、寺でも、仕事場でも
学校でも、ジムでも

何かモヤモヤを持ち帰った後、
何気ない日常の中に
ポツリとありそうですね。


【撃砕虚空骨】ぎゃくさいす  こくうのほね

躙口から入って、こんな軸が
床にあったら男は痺れますな〜。

道具組も楽しそうです。


沼尻宗真










コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック