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陶芸家 細川護煕さん不東庵を訪ねる・第79代内閣総理大臣/沼尻真一

湯河原にある元内閣総理大臣

細川護煕さんの工房を
訪ねました。

細川さんが陶芸家でもあることは
世間ではすでに有名ですね。

茶碗も何度か茶席で見かけた方も
多いと思います。

京都の茶道資料館にもありました。


湯河原の街に入って奥に進んだ小高い場所に
細川さんの自宅兼工房はありました。

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不東庵の門

ここは元々祖父母の近衛文麿氏、千代子氏が
戦中に疎開していた家とお聞きしました。

母屋はすでに100年近く経っているそうです。

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母屋以外の轆轤場も窯場も茶室も
全部友人やボランティアの方々の
手作り。

茶室の設計は藤森照信さん。



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躙り口って、何か意味無く楽しいですよね。

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天窓から猿も覗くらしいです。


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炉壇は細川さんの手作りの焼物で
大きさが合わなかったので、
一度割って鎹を打ったのが
逆に良くなったとの事。

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堅苦しいお茶が苦手だから、

自己流のようです。



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意外にも細川さんが理事長をしている
細川家の家宝が保管される永青文庫の

品については、

元々古いものにあまり興味が無くて
やきものをやるようになってから、
少し参考にしたぐらいですよ。

と話してくれました。


沼尻真一





轆轤場と窯場は分かれていて
轆轤場は自然光が入ってとても明るい。

驚くのは、腰に悪いから茶碗ぐらいだったら
立ち轆轤で作るって!
すごい発想。


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釜場には施釉後の器や、原料、窯3機がある。

井戸、粉引、唐津、最近は楽焼も焼いていて
春は日本橋・壺中居、秋は京都・柳で
年二回の個展を定例にしているとの事。


他に書や日本画の活動もしているそうで
今は奈良・薬師寺から依頼された大作の
絵画制作で大変忙しいそうだ。

陶芸作品を見てみて、細川さんの作る茶碗は
還暦過ぎから作陶をはじめた方の
作品とは思えない、洗練された茶碗でした。


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書斎には沢山の書籍の一部がある。
細川ガラシャの本もあって、

細川さんが細川家の歴史書を
読んでるのが不思議な感じがしました。



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また桃山ぐらいの石仏かと思えば、
それもまた細川さんの陶仏だと言う。


石仏だと何百年も経たないと

苔むさないでしょ。
でも陶仏だったら数年でこんな雰囲気に
なるんですよ。
みんな持ってちゃうから、

これしか残ってなくて。


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茶碗も書も絵も本当に

核心に迫る物を作ることが
好きなんだと思いました。

その為なら、人や文献

ありとあらゆる努力を
惜しまない、それが細川流。

陶芸、書、絵画
いずれも洗練された

作品の結果につながって
いるのだろうと思いました。

また細川さんの印象は、自然体でかつ
細やかな気配りされる

とても優しい方でした。

 

いつでも遊びにきて下さい!

自由にお茶室も使っていいですよ。

 

そっ、それはちょっと…



最後に陶芸について?質問したところ

茶碗、水指等など、作にあった土を
使う事が大事ですね、
とアドバイスを頂く事ができました。

◆細川護煕個展
 平成28年5月31日〜6月4日まで
 10:00〜18:00
 日本橋 ギャラリー 居中壺



沼尻真一  

 



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