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つくば 気象研究所 気象観測用鉄塔は本当に解体されるのか − 沼尻真一

 


6月に気象研究所の鉄塔が、今年度中に解体されるという
ニュースを目にし、自分なりの考えをブログに書かせてもらった。

自民党から民主党政権となった今日
国土交通省管轄のこの気象庁、気象台の鉄塔は
本当に今年度中に壊されてしまうのかどうか知りたい。

巷では解体予算がつかず、今年度中の解体は
延期されるだろうという噂が流れている。




高さ213mのつくばタワーは、極太の鋼鉄製ワイヤーで支えられている。



どうやらこの階段の上にELVがついているようだ。



高度ごとに風速や風向データを調べている。



213mの基礎は意外にシンプルで、とても細い。
パリのエッフェル塔、東京タワーにしてもこれほど足場が
細いという鉄塔はないと思う。

この建築方式は何という工法なのだろう。



略してつくばタワーの愛称は M.O.T モット?



こんな大きな芝生の中にMOT はそびえている。



つくばのモスクだ。

つくばのモスクは草原の中に真っ白な姿でたたずんでいる。

森とこの建築、このフォルム、機能美が生んだアート作品だ。

小学校の頃、学研の科学と学習という実験雑誌を

正門のところにおばちゃんが来て売っていたが、

僕は小遣いがもらえなくて、それは買えなかった。

購入した友達の、簡易顕微鏡やら実験道具やら見て

なんて奇妙で綺麗なんだろうと思った。

小学校の実験室に入って、顕微鏡やアルコールランプや試験管、フラスコ

人体模型、くじらの髭、ホルマリン漬けにされた様々な生体を見て

ドキドキしたのと一緒の感覚だ。

つくばには、気象研究所だけでなく巨大な理科の実験室のような町だから

単に研究がどうのこうのと言うだけでなく、用の美がある。

「つくばサイエンス・アートツアー」という企画で、各研究所がどんな研究をしているか

ではなく、そのアートの価値も見出しても良いのではないか。

柳宋悦の「民藝」ではなく、アートから一番遠いであろう、役所の

「官藝」だからこそ、気をてらった現代アートや雄弁な建築より断然おもしろい。

ガウディもびっくりするだろう。

それは宮崎駿監督のスタジオジブリの「ハウルの動く城」のその城が

つくばの研究所の建物だったりするからだ。

学芸員や美術史家に取り上げられなくたって、むしろそんな美術史の

歴史のなぞりは疑って、自分の見立てを信じるべきだ。




気象台の場所には、クヌギや栗、赤松など、もともとつくばに自生していた
つくば原生林をみることができる。

ここには、学園都市内でも見られなくなった、
野ウサギなどがいまだに住んでいる。

恐らく気象研究をするという手前、周辺環境に人工物があっては
しっかりとした、データを観測することができないという事で、
このようにつくばの原生林が残っているのだろう。

倒木もそのままおかれている姿が美しい。








鉄塔解体のニュースが流れてから、この森を切り拓き道路建設工事が
気象研究所内ではじまった。

せっかくの手付かずの原生林が唯一残っていた
気象研究所だっただけに残念だ。

鉄塔解体する場合、スムーズに鉄骨を運びだすためだろうか?

それとも、職員が西大通国道408号線に出やすくするために
元々信号機のあるどうろへ直結させるためであろうか?






このように、現在T字路になっている西大通り国道408号線へ
写真左側の気象研究所敷地内から、一本の道路が建築中で
おそらくこの信号に直結させるのだと思う。

そしてこの交差点は十字路になるのだろう。

民主党政権とこの道路の突貫工事は何か関係があるのだろうか。

国土交通省管轄だけあって、どうろ建設のスピードはとても早い。














コメント
沼尻様

約4年ぶりに投稿致します。

今朝公園通りが洞峰公園と接する場所を通って気がついたのですが、
石畳の一部が無惨にも破壊されていました。

つくば市道路課に問い合わせたところ、
今は洞峰公園部分のみだが、今後は洞峰公園〜赤塚公園間の石畳全て剥がして無粋なアスファルトにしてしまうというのです。

ご存知でしたでしょうか。

バリアフリーの名の下に、9年近く前の審議会で決まったような事を言っていましたが余りに酷い暴挙で信じられません。

周辺住民ですらこんな事は知りませんでしたし、
市長や議会はこの事を知っているのか問いただすとそこまで詳しく説明していないというのです。

恐らく筑波研究学園都市建設時から残る数少ない都市遺産であるこの石畳の破壊を何とか止めさせる手だては無いものでしょうか。
国がせっかく莫大な建設費を投じて作ったであろう日本有数の立派な道を、
価値の分かっていない役人達のせいでアスファルトにされてしてしまうなんて酷すぎます。
  • 近隣住民
  • 2014/02/17 5:06 PM
近隣住民様。

メールありがとうございました。
ご指摘の通りつくばの都市の遺産破壊ですね。
仏像だと破壊しないのですが、親しまれてきた建造物に魂や愛着を見立てられないのは寂しい限りです。

安全や便利という理由だけで、当初設計されたデザイン性を無視して変えるべきでは無いですね。
そのような事の無いように、日夜研究が行われているのに残念です。

予算の使い方も?ですね。
大通り沿いのバス停には変わった住所表示等が建ったり、それよりも雨風を防ぐためにバス停に屋根をかけてあげるほうが人に優しい街づくりだと思います。

筑波研究学園都市も40年以上経過してきている中で、ちょうど今が様々な建造物を壊すか存続させるかの分かれ道になってきているのだと思います。

建造物も100年を越えれば、貴重な価値が見出されてきます。
オリジナルの良さを残しながら、維持使用が
できれば、つくばの貴重な遺産となると思っています。

残すものをきちんと捕らえた方針がなければ、東京オリンピック時期に失われた日本橋や多くの川のように復元することは難しくなります。表参道の同潤会アパートもそうですが。

今までの遺産と違い、これからの都市遺産は偶然残せるものではないと思います。
オリジナルを残すという明確な意識を持っていく事でそれが遺産になり、街の魅力になっていくのだと思います。

たった100年まであとたった60年。

筑波研究学園都市50年祭、100年祭を考えた時に、どれだけの建造物や風景が変わらず残せるのか、考えるきっかけになれないものかと思います。

またよろしくお願いします。
ありがとうございました。









  • 沼尻真一
  • 2010/04/03 7:31 PM
沼尻様

お返事ありがとうございます。
大清水公園もいきなり無くなって大芝生公園になってしまいましたし、最近の公園通り(遊歩道)の改修工事では安全性に配慮しているのかもしれませんが信じられないくらい酷い原色のカラー舗装(南大通り陸橋北側付近)になっていたり、官舎跡も何の変哲も無い中層マンションや建て売り住宅地になってしまったりと、味のあるものがどんどん失われてきてとにかく残念です。

確かに石畳は自転車で走りにくいですし、タイルは雨で滑りやすいのですがもうちょっと既存のものを生かす良いやり方があったのではないかと思うのですが・・・

つくばにいると空気のような存在になってしまい、価値に気がつかないのですが、国が莫大な予算を費やして建設した恐らく唯一の都市の遺産を安易に破壊すべきでないと思います。
  • 近隣住民
  • 2010/04/03 2:14 AM
近隣住民様。
コメントありがとうございました。

夏には皆が水遊びをした、あんなに美しかった、大清水公園も簡単に無くなってしまい、つくばタワーだけでなく、ご指摘の通り創世記の構築物・つくば遺産が加速度的に失われています。

確かに維持費など予算がかかるものがあるのが現実だと思いますが、市民から愛されているのも事実です、せめて壊す前にまたは便利だろうと、悪いデザインに改修してしまう前に、何か別の使い方や解決の方法を探ってもらうことができないものかと思っています。

年月を経ることで価値が創造されるものがあります。まして、つくばの創世期の構築物ほど、つくばらしさがあるものはないと思います。

このような声が、少しでも「つくば遺産」の保存や別の使い方を探るきっかけになっていけたらと思います。

今回、同じようなお気持ちの声を聞かせていただき嬉しかったです。
ありがとうございました。








  • 沼尻真一
  • 2010/04/02 2:19 AM
谷田部東中卒の近隣住民です。近所でありながら、一昨日解体されるという事を知りました。

この塔は筑波山/松見公園の塔/中央公園のロケット/センタービル/三井ビルなどと共につくばの景観を構成する重要な建造物でありながら、たった35年で予算だけを理由に解体するなんて相変わらず日本は使い捨て社会なんだなと思いました。

整然とした官舎や大清水公園の噴水、公園通りの石畳など、筑波研究学園都市創成期の面影を残すものがどんどん消えていき、代わりに日本中どこにでもあるようなものに置き換えられてきているのが残念でなりません。
  • 近隣住民
  • 2010/04/02 12:47 AM
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