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武野紹鴎所持【重要文化財 白天目茶碗】男の茶道★沼尻宗真



重要文化財「白天目茶碗」徳川美術館蔵


「白天目茶碗」多治見市 
無形文化財保持者
青山双渓先生の講演です。


すでにここ美濃では
唐物写しの天目茶碗を
15世紀には作っていました。


長次郎さんに利休居士が作らせた
と云われる「黒楽茶碗」より
100年以上も前にすでに
鉄釉の黒いかせた茶碗も
作られていました。


さらに300年以上前には
山茶碗が作られています。

それまで
茶色の釉薬ばかりの天目茶碗に
いきなり白。


白天目茶碗は、天正元年(1573年)11月に
織田信長が催した茶会で用いられた事例を
はじめ、この白天目出現の衝撃は
いくつかの茶会記に記されています。

徳川美術館、香雪美術館、
個人蔵の大名物の三碗は、



1995年に多治見市小名田窯下古窯跡から
「白天目」の陶片が出土し、
地元の陶芸家 青山先生が
「白天目」を長年研究し復元に成功しました。



曜変天目のような唐物天目と
白天目のような和物天目では
根本的に作り方がまったく違います。

その研究成果を手回し轆轤の実演を通して
詳細に解説いただきました。



存分に触らせていただけます。

ひきたての味と香り


また瀬戸で代々「曜変天目」を
復元している長江先生も
参加されていました。

本来なら極秘にしたい情報を公開し、
陶芸家だけでなく沢山の方に
知っていただこうと努力する
青山先生の姿勢に頭が下がります。


桃山時代から現在まで、
日本一の窯業地らしい
多治見市の素晴らしい活動の一環です。

茶陶の歴史が他の窯業地域とは全く違います。

白色をはじめ
釉薬のかかっている陶磁器の産地って
他にどこにあるか分かりますか?

人生が100年になっても
今はもう半泥子さんも、魯山人さんも
青山二郎さんも、白州正子さんもいません。

様々な個展会場でもそんな
陶磁器の知識のある方は
お見受けしませんし、
茶道の講習会でも見ません。


水屋から「取り合わせ」のマズイものを
持ち出して、2時間まったく無言
点前をさせてもらえない💧なんて
懐かしいザラにある思い出です。

つまり、先生方が
何を教えてくれていたかといえば
陶磁器・漆等々 道具の歴史や
成り立ちを知らないと
「道具の取り合わせ」ができない
茶道にならないという事です。

日本全国に様々な工芸の産地が
ありますから、ぜひお近くの現場に
足を運んで見てください。






東京都庭園美術館 重要文化財茶室 光華【上巳の茶道講座】開催しました☆男の茶道★沼尻宗真



全撮影・渡辺慎一

3月3日 上巳の節供に
無事に終了することができました。

当日は小雨のなか
参加者の皆様、美術館の皆様
ご支援・ご協力
本当にありがとうございました。




1, 立礼席〜 〈茶道の基礎知識を学びます〉

和歌から始まる日本の感性「侘び」とは何か?プロジェクターを使いながら学びます。

次に侘び茶の歴史を学び
最後に世界中で人気の抹茶の栽培や
製造方法などを学んでいただきました。




2,広間 〈自宅での抹茶の点て方を学ぶ〉

床は「桃花 春風に笑」
前大徳寺 要道和尚様

広間では抹茶の点て方やコツを学び、
互いに点てたお茶を服していただきました。




また、見立てを使いながら、
自宅での室礼や楽しみ方
抹茶の購入方法や茶筅の管理方法を
学びました。


上巳の節句にあわせ、書院には
海老澤さんの曽祖母様の花嫁衣装と
お母様が描き作られた貝合わせも室礼
「貝覆い〜貝合わせ」
安時代の貴族の遊び〜花嫁道具に
変遷を学びました。

前回の自宅での見立て講座の様子


3,小 間〈茶席体験〉



私達の上巳の季節の恒例となっている
大盃に紅白の桃を入れました。








菓子は上巳の節句の
京都の定番「ひちぎり」
その歴史や由来を解説しながら
お客様をおもてなしいたしました。



茶碗は今回も美濃の陶芸作家から、

平成という時代が終わろうとし
改元の日が迫るなか、
皇室縁の茶室「光華」で
初代天皇 神武天皇を祀る橿原神宮の地で
代々 宮大工、指物などを家業としてきた
川鳳嶽さんの金輪寺を用いて
参加者の皆様と一座建立する事が叶いました。
ありがとうございました。


東京都庭園美術館 重要文化財 茶室【光華】にて春の茶道講座開催☆男の茶道★沼尻宗真

3月3日  上巳の節供 に

東京都庭園美術館にて
春の茶道講座を開催致します。

今回も沢山のお申し込みを
いただき定員となりました。
誠に有難うございました。



今回も「陶芸の聖地」美濃から

私の多治見工業高校 
陶磁科学芸術科の先輩

器のご協力をいただきました。


徳田吉美・名古屋市美術館インスタレーション


昔手書きの上絵が盛んだった多治見で
長らく途絶えていた
「漆蒔」という技法を復興し

現在は個展や注文制作で
人気作家として活躍されています 

通常の上絵は
筆を用いて直接描くのに対して、
あえて漆を用いて絵の具を
蒔絵する事により










ペタッではなく

じわっと

「にじみ」 や「 ゆらぎ」 など独特の
マチエールが生まれているのが特徴です。



茶道で言えば 珠光さんが
それまで唐物中心の茶の湯の道具に対して
和物(国産品)をどのように唐物と
調和させ新しい美をつくるかという

「心の文」にある
「和漢のさかいをまぎらかす」という
言葉がピッタリです。



仕掛かり品



「漆蒔」のマチエールにしても
皿、器、マグカップなどの
絵画的な造形をみていると

きっと徳田さんが学生時代、
武蔵美で油絵を学んでいた
キャリアから生み出されて
いるんだろうと私は想像しています。




呉須を用いた 染付
例えば明代 景徳鎮窯の「祥瑞」は
最高峰ですが、取り合わせによっては
少し緩んだあたり
呉須が流れる位のもいいですね。

これを、美濃では
「呉須が泣く」 なんて言うよと
裏千家学園の友人達に教えてあげました。

やっぱり「ゆらぎ」「にじみ」は
日本的でグッときますな〜〜




こんなそんなで
茶道が点前だけでなく、

様々な作家の生きざまを含めた工芸
そして茶室、庭、懐石、和菓子、花と
全てが総合的に一体で茶道なのです。

今後も私達の活動に共感いただける方や
自治体や学校、美術館、企業など
日本全国の様々な場所で
お伝えできたら嬉しいです。

徳田さんの器や作品は

六本木ミッドタウン3階
サントリー美術館隣の

根津美術館 裏門横の「atkiln」
購入する事が可能です。



前日準備で本日、庭園美術館に着きました。


梅の花が満開でした。
明日は東京マラソンのようです。





東京都庭園美術館 重要文化財 茶室「光華」【春の茶道講座】開催/沼尻宗真


東京都 庭園美術館

重要文化財 茶室「光華」にて

【春の茶道講座】を開催します。


日時:2019年3月3日


場所:東京都庭園美術館


重要文化財 茶室「光華」


内容:【わび茶でおもてなし】

茶道ワークショップ

茶道の歴史 自宅での抹茶の点て方を学ぶ 小間にて茶を喫スル


講師:沼尻宗真・海老澤宗香

★SOSHIN_NUMAJIRl  instagram


対象:茶道未経験の方  茶道に興味のある方


費用:3000円+美術館入場料


参加お申し込み

東京都庭園美術館のサイトより

お申し込みください。


※ありがとうございました。

  定員に達しました。


https://www.teien-art-museum.ne.jp

















茶道正月初釜【結び柳・綰柳わんりゅうの意味・由来】男の茶道★沼尻宗真


新春の初釜を迎え

様々な「葩餅」の記事拝見しました。


今回は「結び柳」のお咄です。

「結び柳」は

「綰柳」わんりゅう  とも呼ばれています。

綰 わがねる、
つまり曲げて輪にするという意味
からきています。

メチャメチャ わがねるのに
苦労しますが💧



「結び柳」は
旅立つ人を見送る際に、再会を期し
柳の枝と枝を結び合わせた
古代中国の風習に由来すると
先達の茶人は伝えております。

唐代の詩人、王維が 
旅立つ友の為に詠んだ
七言絶句の漢詩には






〈詩の意味〉

渭城の朝の雨は軽い土ぼこりを


しっとりと濡らし、
旅館の前の柳は
雨に洗われて青々として、
ひときわ鮮やかである。

(さて君はこれから遠く
安西=あんせい=に使いするために
旅立つのであるが)
さあ、もう一杯飲み干したまえ。

西の方(かた)陽関を出てしまったら、
もう君に酒を勧めてくれる友人も
いないであろうから。


とあります。

なんと

戦前の日本では壮行会の席上
送られる者も、送る者も声を合わせて
この詩を朗吟したそうです。

モノや情報が少ない時代
そんな時代の大人の流儀は
カッコいいですな。

行く者と送る者との縁つなぎ

つまり


行く歳から、来る歳への縁つなぎを
「結び柳」はしているようです。
















茶道・正月初釜・花びら餅でなく【葩餅・ごぼうの由来】京都・川端道喜★男の茶道☆沼尻宗真

 



歳が明け

初釜の季節となりました。


今年も社中の初釜があり

京都・川端道喜さんの「餅」を頂きました。


干菓子は亀屋伊織さんです。




社中の初釜で御宗家と同じものを頂ける

なんてほんまありがたいです。



元は一月元旦の宮中雑煮の

雉酒の具として使われてきたものが

「葩餅」の起源です。


とここまでは

普通の「花びら餅」の

由来として説明されています。



しかし、

いま伝わっている「花びら餅」は


明治四年と明治六年に

十二代道喜さんがわざわざ東上し

作り方を宮中へ伝えたものなのです。


ゆえに道喜さんの「餅」が貴重です。


ちなみに 道喜さんでは

「花びら餅」ではなく




「葩餅」 と表記しています。



では「葩」の意味をみてみましょう。


白いはな・ぱっとさいたはな

はなやかな・あざやかなさま


阿弥陀如来が浄土で説法されるとき
「無量の妙華を雨らして風に随いて周遍す」
とされ華は浄土の荘厳の一つとして
表されます。

仏典では、特に「蓮」の華を
仏のさとりの象徴として描かれ
この「葩」も「蓮」の華の花びらを
かたどったものです。



ところで茶道の稽古をしている

皆さんは


葩餅」が何の花びらかご存知ですか?



1さくら


2もも


3うめ


正解は一番最後に↓




禁中年中行事を示した

「御定式御用品雛形」という絵巻物には


白い葩12枚、その上に

紅の菱餅12枚、それと押し味噌

竹皮で包んだ飴等々とまじり

年魚つまり鮎を二匹この

菱葩の上に並べてあります。


四季草という本には


「餅は魚物一色付ければ

                一献初献の肴となる」


つまり餅も酒の肴になる!

ゆえに宮中元旦の雉酒の肴に

なっていたという事です。



「鮎」は宮中ではおめでたいもので、

保津川、大堰川、桂川から「鮎」が

よく宮中へ入ってきたようです。



しかし、


なぜ「鮎」はめでたいか?を知らないと

せっかく茶道の稽古をしていても


正月の「葩餅」「初夏の風物」がまったく

理解できないので下記の解説をしています。



◆皇室と茶道の「鮎」の意味



◆白州正子さんの京都・平野屋の「鮎」



いまはこの二匹の鮎が

ゴボウに変わり

全国に「餅」が広まりました。



このような歴史ある「葩餅」を

頂ける事も茶道の楽しみの一つです。


最後になりますが、

御粽司15代川端道喜さんの

記録に感謝致します。



正解は、3うめ です。






【茶家の餅つき】餅をイワイと言う★男の茶道☆沼尻宗真





・師匠宅で餅つき



神にそなえる大きな餅の他に
もとは正月には
「身祝い」と称して
一人一人にも
やや小ぶりな鏡餅をすえ

それでまた
「オスワリ」という名もあった。





関西では雑煮の餅は円く
餅は円いものという概念が
まだ消えていない。

その小餅がいよいよ小さく
数でこなすという点が
団子と近くなって

後に「切餅」に作る風が
一般化してきたのだが

今でも東北地方に行くと
馬の餅、臼の餅、鉈の餅などと
家畜にも家具にも円い餅を供している。

つまり、このような
気持ちの良い配給のできる事が
餅というものが

「めでたいもの」と見られた
理由である。







餅を今でも「イワイ」という処が多い。


しかし、この鏡餅の分配が省略され
「イワウ」という日本語の
意味が変わってきたと思われる。


「イワウ」という語には
人のために喜ぶというような意味はない。

むしろ彼も我も共同して
神を祭るという厳粛な機会に臨む心構えが
「イワウ」なのである。

柳田國男 先生





師匠の餅切り包丁は、京都の老舗 有次
裏千家学園でも使っていて懐かしいな〜





今でも私の実家の蔵には
はるか昔に活躍した臼と杵が眠っています。

共に茶道の伝統を守る事を誓った同志
協力し、歳末の餅つきを復活させ

社中の方々にふるまいたいと
思っています。









茶道・棗の持ち方【蓋半月】の月は何処に★男の茶道☆沼尻宗真



利休道歌には棗の持ち方として


「棗には蓋半月に手をかけて

            茶杓を円く置くとこそしれ」



茶道を初めたばかりの頃には
棗を「蓋半月に持つ」という古を
されると思います。





実際、棗の蓋を
鷲掴みではなく
中指と親指で挟むように

上からそっと持ちますと
棗の表と指の間に三日月形の隙間ができ
そこを半月と言われています。


しかし、
私はこれが
なかなか分からなくて

実際棗を美しく持つことは
とても難しいと思っていました。


でもそんなある日
もっとも腑に落ちましたのは



親指と人差し指で持つことは
物をつまむ場合と同じで


人差し指は「知」の象徴であり
人差し指に集中して物を扱うことは
「知に走る」と云い
知覚的に物体を把握するばかりで
心に通じないのです。



そこで また
ふと思い出しました。

日野西先生に導いていただいた


「中宮寺観音菩薩半跏像面相」土門拳


しかし、
中指は物を「済度する指」であり

親指と中指で物を持ちますと
身体全体が物と一体となり
物と自分とが一つの心につながる
と云われています。


「人差し指の力は軽くし
              ただ中指に気をこめて持つ」


と先達の茶人は伝えております。


私はこれを知り

「棗には蓋半月に手をかけて」

意味や、深さが今頃になってやっと
分かるようになりました💧





このような些細な事ですが
どなたかの参考になれば幸いです。







禅語【看看臘月尽】は Queen Rock★男の茶道☆沼尻宗真




今年もだんだんと
終わりに近づいています。


十二月の別名  臘月

【看看臘月尽】

みよみよ ろうげつ つく


稽古納めや師走には【無事】の軸とともに
良く見かけます。





何を見よかといえば
臘月尽 ろうげつ つくル であります。

われわれはこの時に臨んで
時の流れに呑み込まれては
ならぬのであります。

地球に乗って押し回されるのではなく

地球を足で蹴って押し回すくらいの
意気込みでなければ、
前途は開けないのであります。

堀内宗心 宗匠



ただ地球に乗っているな
自らが地球に乗って
足で蹴って押し回せなんて

パンクでロックでカッコいいです。




主体的、能動的に生きなさいよと
言われているようです。

私も大物作品を轆轤で作り
10個作っても  1〜2個しか
残らない時があります💧

この1〜2個で、もういいやで
済まそうではなく

まだまだ

10がダメなら 20に


遠のく意識や落ち込む気持ちを
切り替えました。

こんな些細な事でも
蹴って見ようと思います。




茶道はパンクでロックで
カッコいいものですね。















己亥歳【猪の目文様】とは?男の茶道★沼尻宗真










来年の事を云うと鬼が笑うと
申しますが、

もう三回位は言ってます💧



鬼は怖いです。


でも表には金のお多福さん。
おちょぼ口には、庭の椿を一輪。



来年の干支は己亥(つちのとい)ですね。



「猪の目」火入・矢口永寿先生造/茶事にて


山中温泉で前端雅峯先生や矢口永寿先生には
大変お世話になりました。


この形

やはり最初はハートかな?と
思ったのですが

「猪の目」という文様です。

この「猪の目」文様

伝統的な建築物の屋根の両端(破風)部分に
付けられた板に吊り下げる装飾板の
猪の目懸魚(げぎょ)」を
起源としています



目にも見えますが、
ハートにも見えるな〜

魔除けの呪いとされています。

やはり 鬼 とご縁がありますな




亥と言えば

「猪突猛進」なんて言葉が
イメージされますから

来年は頑張って、
まっすぐ進むと
良い歳になるのかなと思っています。